テンガロン?ウエスタン?フェルト?覚えておきたいハットの種類

ウエスタンハットとは?

2020年08月20日 18時01分




ではウエスタンハットはどんな帽子なのでしょうか?テンガロンハットはウエスタンハットの一種。すなわちウエスタンハットはひじょうに幅の広い帽子のジャンルということができるでしょう。北アメリカ大陸のカウボーイが好んで着用する、アメリカ南部や西部が発祥の帽子。19世紀のメキシコ文化に影響を受けて生まれたこれらの地域の文化に、ウエスタンハットは含まれていました。
 
ウエスタンハットのクラウンのシェイプに、特に決まりはなく、かぶる人が自由にモディファイすることも珍しくないようです。多くのウエスタンハットは、クラウンの周囲にリボンやレザーなどで飾られています。
 
ウエスタンハットに近い帽子は、既に13世紀に、モンゴルの騎馬民族が着用していたようです。ウエスタンハットは、クラウンに高さを持たせることにより通気性能を確保しました。また、幅広のつば(ブリム)は、日ざしを遮る能力に長けています。メキシコの伝統的な帽子「ソンブレロ」がこのような形で、登場した頃のウエスタンハットは、このソンブレロをお手本にしたのではないかといわれています。
 
ウエスタンハットの元祖というべきモデルは、1865年に登場しました。ステットソンの「Boss of the Plains」は、フラットなつばと、高さのある筒状のクラウンを持つウエスタンハットです。軽量でナチュラルなカラー、そして防水性能を備えた「Boss of the Plains」は、ウエスタンハットのスタンダードとなり、誕生から150年以上経った現在も生産が続けられています。
 
日本でウエスタンハットやカウボーイハットと呼ばれる帽子は、ミシシッピ州より西側では、ステットソンのフルネーム「John B. Stetson」もしくは「John B.」などと呼ぶことが普通です。
 
ジョン・ウェインやトム・ミックスといった西部劇スターの活躍により、多くの人々の中に「カウボーイハット=ウエスタン」「ウエスタンハット=カウボーイスタイル」というイメージが植え付けられたのです。