フェルトハットとは?
2020年08月20日 18時01分
フェルトハットの中にも多くの帽子が含まれます。「羊毛やウールなどを固めたフェルトを使用した中折れハット」というのが、日本での一般的な認識でしょう。
海外では「Fedola Hat(フェドラ・ハット)」と呼ばれ、やはり多くの帽子がこの中に含まれます。あまり難しく考えても仕方がないので、「フェルトでできた中折れハット」程度に考えておけば良いでしょう。
フェルト製の帽子はかなり昔からあったようですが、「フェルトでできた中折れハット」が脚光を浴びるのは20世紀に入ってからのことになります。
フェルトハットは、1920年代にイギリスのウェールズ公が身につけたことで人気が広がり、大衆的な帽子となりました。この人気を背景に、ウエスタンハットで知られるステットソンは、「Playboy」というフェルトハットのラインアップを、1940年代までに200万個売上げました。
その後は歌手や映画俳優が着用したことで人気になりました。映画「カサブランカ」のハンフリー・ボガート。また、歌手でも俳優でもありませんが、当時のビッグフィギュア「アル・カポネ」もフェルトハットを愛用していたことで知られています。
1950年代から60年代にかけては、歌手・俳優として活躍したフランク・シナトラがフェルトハットを愛用しました。フランク・シナトラが愛用したフェルトハットはブリムの幅が狭めのモダンなタイプで、上品なカジュアルファッション、そして爽やかな笑顔の相乗効果で人気が爆発しました。
その後、フェルトハットの人気は陰りを見せますが、1980年代にカムバック。アドベンチャー映画の最高傑作「インディ・ジョーンズ」で、ハリソン・フォード演じる主役の「インディアナ・ジョーンズ」のトレードマークとして、フェルトハットはファッションの第一線へと返り咲きます。
その後は永遠のポップスター「マイケル・ジャクソン」が、空前の大ヒットとなったアルバム「スリラー」からのシングル曲のPV、そしてライブパフォーマンスにおいてもフェルトハットを着用。フェルトハットはもはやMJのトレードマークと言っても過言ではないほどの存在になりました。現在も偉大なポップスターの面影を求めて、多くのファンやミュージシャンがフェルトハットを愛用しています。